当院の副作用報告

有害事象(副作用)報告は、すべての医療関係者の自発的報告にてなされるものです。当院では、医療スタッフ全員の協力のもと、感染症をふくめて、すべての副作用を、関係製薬メーカー、もしくは直接厚生労働省医薬食品局安全対策課に全例報告するシステムを構築しています。
我が国では医療機関からの有害事象報告が極めてすくないのが現実です
臓器別有害事象
関節リウマチ治療薬剤の有害事象 有害事象共通用語基準v4.0

有害事象(副作用)は古くからその薬の持つ主たる作用と対比する形で副作用(side effect)と呼んできましたが、薬物の使用によって生じた望ましくない作用のうち、薬物との因果関係が否定できないもの(Adverse Drug Reaction)と、薬剤の使用対象者に生じた因果関係を問わない、医学的にみて好ましくない有害事象(Adverse Event)に分けられます。
実地医からの副作用報告が適切になされていない今、まず因果関係に関係なく、有害事象を迅速に報告することから、その情報の集積が始まると考え、当クリニックでは有害事象を全例製薬メーカーもしくは厚生労働省に報告します。その因果関係に関しては、その後さらに検討をすすめます。
また、薬剤の使用対象者にとっての一番の有害事象は死亡(有害事象共通用語grade 5)であることは当然ですのでそれを掲示します。参考まで日本におけるリウマチ専門医療機関での関節リウマチ患者さんの5年生存率は、95%程度と報告されますので、年間リウマチ患者さんのうち1%がお亡くなりになっている計算になります。当院の過去1年間のリウマチ疾患関連の患者死亡は13名1.05%でした。